いくつかの方法がある
自衛隊看護師になるには、どういったルートを歩んでいけばいいのでしょうか。

防衛医科大学校看護学科に入学
自衛隊看護師になる方法はいくつかありますが、最もポピュラーなのは防衛医科大学校看護学科に入学するルートです。まず、自衛官コースに入学する場合は、一次試験と二次試験を突破しなければなりません。自衛官コースは、看護師・保健師の資格を有する幹部自衛官の育成を目的としています。4年間の教育を受けた後、国家資格を取得します。資格を取得した後は、陸・海・空幹部候補生学校に入校し、幹部自衛官に必要な知識と技術を学びます。訓練期間は約6ヶ月です。その後は自衛官看護師としてあらゆる現場を経験していくことになります。このように、防衛医科大学校看護学科の自衛官コースを卒業後、すぐに現場に出られるわけではありません。幹部自衛官として活動するための教育を受けることになります。難易度について、倍率は年度によって異なりますが、2020年度は14.2倍でした。それまでの5年間では平均倍率が約17倍となっており、狭き門であることが分かります。
技官コースに入学する場合も、自衛官コースと同様に一次試験と二次試験を突破しなければなりません。技官コースは、防衛医科大学校病院に勤務する看護師・保健師である技官の養成を目的としています。4年間の教育を受けた後、国家資格を取得し、防衛医科大学校病院に勤務します。難易度について、2020年度の倍率は6.3倍でした。それまでの5年間では平均倍率が約7.8倍となっており、自衛官コースよりは倍率が低いものの、合格するのは簡単ではありません。
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- 防衛医科大学校看護学科について詳しく知る
中途採用の場合
看護師資格を取得後、自衛隊に入隊する方法もあります。防衛省が不定期で募集する陸上自衛隊看護師の中途採用試験に合格することで、自衛官看護師になれます。中途採用試験に合格した後は、自衛官として必要な素養を身につけるために、訓練や教育を受けることになります。それが終わり次第、全国各地にある自衛隊病院や自衛隊基地、あるいは陸上自衛隊の衛生科に配属されます。難易度については公開されておらず募集も不定期なので、中途採用を目指す場合は常に情報をチェックしておかなければなりません。
技官看護師になる場合は、防衛医科大学校病院や自衛隊病院、自衛隊基地・駐屯地の医務室などの中途採用試験を受けることになります。年齢制限については勤務先によって異なります。例えば、2020年に技官看護師を募集していた航空自衛隊入間基地では、「60歳に達しない者」という制限が設けられていました。難易度については、自衛官看護師の中途採用と同様に公開されていません。
その他の方法
自衛隊に一般曹候補生として入隊し、その後に准看護師過程を受けるルートも存在します。自衛隊に入隊し、各部隊に配属された後、准看護師を目指す人に対して選抜試験が設けられます。それに合格すると、看護師養成施設で学べるようになります。